◆◇◆………………………………………………………………………………………… 3.連載記事「学校法人会計新会計基準について 第17回」 …………………………………………………………………………………………◆◇◆ 今回は決算も近づきましたので、今までご説明しました基本金の仕訳について ご説明いたします。 ●第1号基本金の仕訳 ①当年度300,000,000円の新校舎が完成し全額自己資金を支払いました。
②当年度500,000,000円の新校舎が完成したが、200,000,000円を自己資金で支払 残額の300,000,000円は借入金で支払いました。 借入金の返済は再来年度より返済を予定しています。
③建物の借入金15,000,000円を支払いました。
④当年度教育研究用機器備品を4,000,000円除却して、新しい教育研究用機器備品を 5,000,000円を自己資金で購入しました。なお、その他科目の当年度取得資産と 固定資産に関する借入金の返済は存在しないもとのします。
⑤生徒数減少のために老朽化した第2体育館を取り壊した。 全額自己資本で取得し価格は150,000,000円であった。 なお、その他科目の当年度取得資産と固定資産に関する 借入金の返済は無いものとする。
(1)除却又は売却した資産と同一種類の資産を再取得する場合 1.資産を再取得するまで基本金を繰り延べる。 2.基本金の取崩対象額が組入対象額を下回る場合、その差額を組み入れる。 3.基本金の取崩対象額が組入対象額を上回る場合、その差額を取り崩す。 (2)除却又は売却した資産と同一種類の資産を再取得しない場合 1.基本金の取崩対象額が組入対象額を下回る場合、その差額を組み入れる。 2.基本金の取崩対象額が組入対象額を上回る場合、その差額を取り崩す。 ●第2号基本金の仕訳 ⑥5年後建設予定の新校舎用に校舎建設引当特定資産を300,000,000計上し、 第2号基本金に組み入れた。
⑦5年後に10億円の新校舎が完成し、今まで第2号基本金として計上していた 9億円分を1号基本金に振替え
●第3号基本金の仕訳 ⑧基金の運用果実を奨学金として新たに学術研究基金50,000,000円を設けることとし、 今後5年にわたって毎年度10,000,000円を積み立てることを理事会で決定した。
●第4号基本金の仕訳 ⑨事業活動収支計算書の前年度の経常的な支出のうち、決算額を12ヶ月で 割った金額となります。 第4号基本金は経常的経費の1ヶ月分を保持するべきであるとの意味になります。 第4号基本金=((人件費-退職金-退職給与引当金繰入額)+ (教育研究経費-減価償却額)+(管理経費-減価償却額)+借入金等利息)÷12 求められた値から前年度の第4号基本金と対比することで「差額を組入れる」 「前年度を保持」「差額を取り崩す」ことになります。 記事担当 佐藤英雄 掲載された記事を許可なく転載することを禁じます。 Copyright (C) 2016 Hyoubo Kaikei Center. All Rights Reserved. |